医学部受験の勉強法を合格者が解説!現役生はいつから始めるべき?

現役医学部合格に必要な勉強法を医学生が科目別に解説

現役医学部合格に必要な勉強法を国語・数学・理科・英語・社会と科目別に解説しています。

医学部受験は、高校生にとって非常に大きなチャレンジとなります。

他学部受験に比して、大幅に競争率の高い受験となることが多いため、適切な勉強開始時期や、高校生活と両立させることのできるような計画の立て方が求められます。

本記事では、そんな難易度の高い医学部受験を考えている現役受験生のために、医学部受験勉強を始めるタイミングや、どのように高校生活と医学部受験を両立していけば良いのか、そして実際の勉強法など受験に役立つ情報を紹介していきます。

筆者自身は、東京都内の現役国立医学部生であり、受験の際は都内私立大学医学部にも合格をいただいております。

これらの情報をもとに、みなさんが自分に合った受験戦略を練っていただければと思います。

また、医学部合格への道のりには、苦しく投げ出したくなる時もあるかもしれませんが、自分の夢を追いかけるために最大限の努力をしてください。

目次

高校生活と医学部入試を両立させるには

高校生活と医学部入試を両立させるには
まずは、高校生活と現役での医学部受験をどのように両立させていくかについて述べていきます。

自分にプレッシャーをかけすぎない

高校生活と受験勉強を両立するためのコツとしてまず最も大切なのは、自分のペースで勉強を進めることです。

受験勉強に追われすぎず、自分のペースで勉強を進めることでストレスを軽減することができます。

受験勉強は、高校生の時点では一世一代を決めるかのような大きな行事に感じてしまいがちですが、生死に関わるわけではないので、あまり自分を追い詰めすぎないようにすることが重要です。

スケジュールをしっかり立てる

次に重要なのは、どのように受験勉強を進めていくかというスケジュールの立て方です。

受験勉強をする時間帯を決めて、それ以外の時間は高校生活を楽しむことが大切です。

例えば、朝高校に登校する前に早起きして勉強をしたり、夜家に帰ってから受験勉強をしたりといったことで、昼間は高校生活を満喫することができます。

ただし、この場合は切り替えをしっかりと行わなければいけません。

モチベーションを保つ工夫をする

また、受験勉強に励むためには、やる気を保つことが大切です。

受験勉強が長期にわたるため、やる気を保てないとモチベーションが下がってしまい、長期間にわたる受験勉強に耐えることができなくなってしまいます。

そのためには、趣味やスポーツなどのバランスの取れた高校生活を送ることが大切です。

受験だからといって、部活などのスポーツや趣味を一切やめてしまうのではなく定期的にリフレッシュをしながら進めていきましょう。

切り替えを行う

これはスケジュールの立て方と似てきますが、切り替えをしっかりと行うことができるようにすることが重要です。

自分の受験勉強の目標を明確にすることで、モードを切り替えることができるでしょう。

家の中でも、勉強用のスペースと遊ぶ用(趣味用)のスペースを分け、それぞれの環境を利用してモードを切り替えることを行うと効率的に切り替えを行うことができます。

この切り替えを行うということは、大学生になってからも生きてきます。

医学部では、大学受験勉強よりも遥かに量の多い勉強をこなす必要があります。

例えば、基礎医学では生理学や解剖学といった科目では膨大な暗記が待っています。

また、学部四年時点では全国の医学部生を対象としたcbtという試験があります。

そして卒業試験、国家試験もクリアしてようやく医師になることができますから、今のうちに切り替えを癖づけておくと後々の負担が軽減されるでしょう。

医学部大学受験対策開始時期

医学部大学受験対策開始時期
医学部受験対策を始める適切な時期はこれまでの学習状況や、志望校のレベルによって個人差があるので一律には言えませんが、一般的には高校3年生の前半から受験対策を始めることをお勧めします。

3年生の前半に受験対策を始めることで、十分な準備期間を確保できるため、試験に合格するための基礎知識やスキルを十分身につけることができます。

もちろん、早く始めれば始めるだけ受験勉強のできる時間は増えますが、高校生という時間はにどど帰ってくるものではないので、高校生活を十分に満喫しながらと考えるとこの一年前という期間が妥当です。

中には、半年もあれば十分だと考える受験生もいるかもしれませんが、半年間丸々受験勉強に専念することができるわけではありません。

高校3年生では、受験勉強の他にも学校のテストや課題などやるべきことが非常に多くありますから、浪人覚悟というわけでないのであれば余裕を持って受験対策を始めることが望ましいです。

なお、上述しているのは中学生、高1,高2の学校の定期テストではある程度真面目に取り組んでおり、理解が進んでいる場合を想定していますので、個人のスケジュールや学習能力に合わせて、受験対策の準備期間を調整することも大切です。

ゆっくりと時間をかけて勉強をすることが自分にあっている場合はもう少し早い時期から開始しても良いでしょう。

共通テスト科目別勉強法

共通テスト科目別勉強法
それでは、ここからは具体的にどのように勉強を進めていけば良いのかということについて見ていきましょう。

数学

共通テスト数学の勉強は以下のように進めると良いでしょう。

1. 教科書を読む

数学の教科書は基礎から詳細に説明しているため、教科書を読み通し、基礎をしっかりと身につけることが大切です。

この際、定義や定理について曖昧にせずしっかりと深く理解をするように心がけましょう。

2. 網羅的な問題集を解く

問題集は理解度を測るのに最適なので、教科書を読んで自分が理解できたと感じた時点で、問題集を解いて理解を深めることが大切です。

なお、この際いきなりハイレベルなものを解くのではなく、あくまで定着を確認する程度のレベルのものを解きましょう。

3.共通テストの過去問や予想問題集を演習する

数学は、実際の演習で理論がさらに強く定着してきます。

そのため、共通テストと同レベルの問題集を解くことで、本番に対応できる理解力が身に付きます。

国語

共通テスト国語の勉強方法ですが、まず現代文の点数を安定させることは非常に難しいということを念頭に置いておきましょう。

そこで重要なのが、古典の点数を安定させることです。

大学受験の古典の勉強方法として、以下のような順序で行うことがおすすめです。

1. 古典に関する文法書・単語集を読む

文法・単語を理解していないと、全く文章を読むことができませんので、演習を始める前に一通り基礎を固めてしまいましょう。

2. 教科書を読む

次に、基礎の理解ができたら古典の教科書を読み、文章の構造や文法などを理解することが大切です。

演習で力がつくだけでなく、古典文学特有の表現や考え方を理解することで、古典への苦手意識がなくなり、とっつきやすくなります。

英語

英語の勉強方法としては、古典に似た対策を行いましょう。

1. 英文法書・単語帳を読む

文法・英単語を理解していないと、古典と同様に英語でも全く文章を読むことができませんので、演習を始める前に一通り基礎を固めてしまいましょう。

なお、この際に一つの文法書と単語を決めてそれをじっくりとやり込みましょう。

2. 和訳の練習をする

文法・単語が理解できたら、次は和訳に取り組んでみましょう。

和訳がすんなりできれば、長文になった時に意味を捉えながら読み進めることができます。

3. 長文問題を読む

次に、英語の長文を読み、速読しながら重要な点を抑える練習をしていきましょう。

試験本番では、限られた時間の中でどれだけ早く文章を読めるかが非常に重要です。

4. リスニング対策をする

リスニング対策として最も効果的なのは、普段から耳を英語に慣らしておくことです。

通学や休憩時間に、英語を聞いておくことを習慣づけましょう。

理科

理科に関しては、以下のような手順で学びましょう。

基本方針は数学と似ています。

1. 教科書を読んで基礎をしっかりと学び、理解を深める

その際に知識を系統立てて整理することを意識する。

理科は独学でもしっかりと教科書に沿って学べば力が必ずつく科目なので、このステップを意識しましょう。

2. 問題集を解き、理解度を確認し、弱点を克服する

この、問題集はたくさんのものに手を出すのではなく、一つのものを集中して終わらせることを意識しましょう。

また、この時点で苦手な分野が分かってくるので、復習を繰り返し、覚えることができるようにする

社会

医学部受験生は、基本的に社会は1科目を選択して受験する形になるかと思われます。

地理を選ぶにしても、日本史や世界史を選ぶにしても社会で重要なのは、単純な暗記で終わらせるのではなく、ストーリーを頭の中で作りつつ暗記することです。

例えば、日本史なら各時代の登場人物を整理して、誰がどのような目的でどんなことを成し遂げたのか、そして何がその時代の決定的な瞬間であったのかといったことを明らかにして、エピソード記憶として頭に残すようにして見ましょう。

2次試験科目別医学部受験勉強法

2次試験科目別医学部受験勉強法
共通テストの勉強方法について見てきましたので、次は医学部大学受験二次試験の勉強法について見ていきましょう。

東大医学部を受験する場合は国語が必要ですが、多くの場合医学部受験では国語は不要ですので、今回は数学・英語・理科に焦点を当てます。

理科の中でも特に選択者の多い化学・物理について、述べていきます。生物選択者は、絶対数が少ない分、勉強法の確立といった意味では化学や物理に軍配が上がります。

基本的な勉強法としては、「共通テストの勉強法」で述べたものと大きく変わりませんので、さらに力を磨いて医学部受験に合格するためにどうするかという点について述べていきます。

数学

共通テストと医学部に自試験の数学で圧倒的に違うのは、問題の難易度です。

共通テストは難易度はそこまで高くない問題を、凡ミスをしないように早く解くことが必要とされますが、医学部二次試験の数学は難易度の高い問題をしっかりと解き切ることを要求されます。

従って、よりハイレベルな問題集を解いてどうしてその問題でその解法を使うのかということを根本から理解することを意識しましょう。

理解が浅いと、医学部二次試験の数学には対応がしきれません。

英語

英語に関しては、基本的に共通テストと同様に単語・文法を押さえて速読ができるようになることを意識しつつ、追加で志望校の過去問をみっちりと解きましょう。

医学部二次試験の英語は、各大学ごとに非常に大きく特徴が出る科目ですから、いくら基礎を抑えていても傾向を掴みきれていないと他の受験生に差をつけられてしまいます。

理科

化学

化学では、二次試験では共通テストよりも幅広い知識を要求されます。

従って、共通テストの際に用いた問題集に加えてもう一つ問題集を用意して、知識の補完をしていきましょう。不足している知識をノートにまとめると効率的です。

適宜、教科書を参照して基礎事項の暗記をより強固にすることも重要です。

物理

物理に関しては、問題の難易度が上がるものの基本的な解き方は医学部二次試験と共通テストで変わりません。

したがって、追加で行うべきは過去問をしっかりと演習してより難易度の高い問題への取り組み方を意識しましょう。

※大学によっては小論文や面接が課されていますので、注意してください。

国公立と私立の違い

国公立と私立の違い
国公立医学部と私立医学部の勉強面での最も大きな違いは受験に必要な科目数です。

国公立医学部では共通テストの受験が必須である一方で、私立医学部では共通テストの受験が必要ないといったことがほとんどです。

従って、5教科7科目全部を完璧にするのが難しいと感じる受験生は、勉強のしやすさといった観点から考えると私立大学医学部を受験することをお勧めします。

もちろん、受験には他にも学費や立地など考えるべきことが多くありますから、その点も考慮してください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

医学部受験と高校生活を両立させるためのポイント、医学部大学受験を開始するべき時期、そして具体的な勉強方法を見てきました。

医学部受験と高校生活を両立させる四つのポイント「自分にプレッシャーをかけすぎない」「スケジュールをしっかり立てる」「モチベーションを保つ工夫をする」「切り替えを行う」を意識して、高校生活を犠牲にしないように皆さんが志望している大学に合格できることを祈っております。

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