この記事では、2023年度の医学部受験生に向けて、後期入試を実施している医学部についてまとめてご紹介します。
私立大学も国公立大学も、全国には多くの後期試験を行っている医学部があります。
2023年度の入試日程や入試科目について、一覧にして解説していきます。
医学部は前期試験だけではない
大学入試最高峰と言われる医学部入試。
全国各地に医学部はありますが、どの大学に合格するのもとても難しいです。
そんな医学部受験ですが、もし前期試験で合格をもらえなかった場合でも、最後まであきらめないでください。
医学部入試には、最後まであきらめずに勉強し、成績を伸ばした人にこそ合格が与えられる後期試験というものがあります。
後期試験が行われるのは2月下旬から3月中旬にかけてと、普通の受験生より1か月ほど長く受験勉強を続けなくてはなりませんが、それこそが後期試験で合格を勝ち取るための秘訣。
浪人をしたくない現役生。浪人をさらに重ねたくない浪人生は、他の受験生の体力がなくなりあきらめてきたときこそチャンスだと思ってぜひ勉強を続けましょう。
後期試験は定員がとても少なく、倍率の高さが異常です。
また、合格発表の時期も入学ギリギリだし、問題の難易度も上がる場合が多くなっています。
後期試験を設けている医学部一覧
後期試験を設置している大学はどこがあるのか、さらには大学ごとの配点や必要な科目についても詳しくみていきましょう。
国公立大学の配点比率や必要科目
国公立大学の後期試験は毎年、3/12.13に行われます。
全国で17つの国公立大学が後期試験を設置していますよ。
大学名(定員) | 共通テスト | 英語 | 数学 | 理科 | その他 |
---|---|---|---|---|---|
旭川医科大学(8) | 600 | 200 | 面接50 | ||
秋田大学(24) | 700 | 小論文100+面接200 | |||
山形大学(15) | 900 | 面接100 | |||
千葉大学(15) | 450 | 300 | 300 | 300 | 面接100 |
東京医科歯科大学(10) | 500 | 小論文100+面接100 | |||
山梨大学(90) | 1100 | 600 | 600 | 面接あり | |
福井大学(25) | 450 | 小論文100+面接120 | |||
岐阜大学(10) | 400 | 400 | 400 | 400 | 集団面接あり |
浜松医科大学(15) | 900 | 小論文100+面接250 | |||
名古屋大学(5) | 900 | 面接あり | |||
三重大学(10) | 600 | 小論文200+面接100 | |||
奈良県立医科大学(53) | 300 | 225 | 225 | 450 | 面接あり |
山口大学(10) | 900 | 小論文300+面接200 | |||
佐賀大学(10) | 630 | 面接180+調査書100 | |||
宮崎大学(15) | 900 | 150 | 化学150 | 面接あり | |
鹿児島大学(23) | 900 | 小論文200+面接100 | |||
琉球大学(25) | 1000 | 小論文100+面接200 |
半分以上の定員が後期試験で合格される山梨大学と奈良県立医科大学を除いて、ほとんどの国公立大学医学部の後期日程は10名未満から、多くても25名程度のみです。
さらに、ほとんどの配点が共通テストであるという大学も多く、国公立大学医学部志望者は共通テストでしっかりと点数を確保しておかなくてはならないというのもうなずけます。
共通テストであまり点数がとれていなかった受験生は、後期試験では千葉大学や岐阜大学、山梨大学、さらには奈良県立大学など、二次試験で挽回できる大学に出願するのがおすすめです。
ただし、足切りに合わないように注意しましょう。
佐賀大学は調査書を点数化していますので、出願する前に自分の調査書の点数をチェックしておくと良いでしょう。
私立大学の配点比率や必要科目
一般入試
大学 | 英語 | 数学 | 理科 | 2次試験補足 |
---|---|---|---|---|
埼玉医科大学 | 100 | 100 | 200 | 面接、小論文 |
昭和大学 | 100 | 国語or数学から100 | 200 | 面接、小論文 |
日本医科大学 | 300 | 300 | 400 | 面接、小論文 |
日本大学 | 100 | 100 | 200 | 数学60、英語60、面接60、調査書あり |
聖マリアンナ医科大学 | 100 | 100 | 200 | 面接、小論文、適性検査 |
金沢医科大学 | 100 | 100 | 面接、小論文、調査書 | |
藤田医科大学 | 200 | 200 | 200 | 面接、調査書 |
大阪医科薬科大学 | 100 | 100 | 200 | 面接、小論文(一次) |
関西医科大学 | 100 | 100 | 200 | 面接、小論文(一次) |
近畿大学 | 100 | 100 | 200 | 面接、小論文 |
久留米大学 | 100 | 100 | 200 | 面接50、小論文50 |
2023年度私立大学後期試験日程カレンダー
一般入試日程(2023年度後期試験)
大学名 | 出願締め切り | 一次試験日 | 一次試験合格発表 | 二次試験日 | 二次試験合格発表 |
---|---|---|---|---|---|
近畿大学 | 2/14消印 | 2/26(日) | 3/4(土) | 3/9(木) | 3/17(金) |
金沢医科大学 | 2/17消印 | 3/1(水) | 3/3(金) | 3/8(水) | 3/10(金) |
日本医科大学 | 2/21消印 | 3/1(水) | 3/7(火) | 3/10(金) | 3/15(水) |
聖マリアンナ医科大学 | 2/20到着 | 3/2(木) | 3/8(水) | 3/10(金) | 3/17(金) |
藤田医科大学 | 2/24登録 | 3/2(木) | 3/7(火) | 3/13(月) | 3/14(火) |
埼玉医科大学 | 2/21登録 | 3/4(土) | 3/9(木) | 3/12(日) | 3/16(木) |
日本大学 | 2/24消印 | 3/4(土) | 3/13(月) | 3/17(金) | 3/23(木) |
昭和大学 | 2/17到着 | 3/4(土) | 3/8(水) | 3/11(土) | 3/13(月) |
関西医科大学 | 2/16消印 | 3/4(土) | 3/10(金) | 3/14(火) | 3/17(金) |
久留米大学 | 2/24登録 | 3/8(水) | 3/12(日) | 3/16(木) | 3/19(日) |
大阪医科薬科大学 | 2/27消印 | 3/10(金) | 3/15(水) | 3/17(金) | 3/20(月) |
消印=消印有効
登録=webの出願サイト上での出願登録
到着=願書が期限までに大学に到着している必要あり
共通テスト利用入試日程(2023年度後期試験)
大学名 | 出願締め切り | 一次試験日 | 一次試験合格発表 | 二次試験日 | 二次試験合格発表 |
---|---|---|---|---|---|
日本医科大学 | 2/21消印 | 3/1(火) | 3/7(火) | 3/10(金) | 3/15(水) |
順天堂大学 | 1/12到着 | 2/18(土) | 3/3(金)、3/4(土) | 3/10(金) | |
近畿大学 | 2/23消印 | 3/4(土) | 3/9(木) | 3/17(金) | |
愛知医科大学 | 2/24消印 | 3/6(月) | 3/10(金) | 3/16(木) | |
藤田医科大学 | 2/27登録 | 3/7(火) | 3/13(月) | 3/14(火) | |
関西医科大学 | 2/16消印 | 3/10(金) | 3/14(火) | 3/17(金) |
共通テスト利用入試ですが、日本医科大学のみは共通テストとは別に一次試験があります。
倍率がすごく高い!
医学部の後期試験では、倍率が信じられないくらい高くなるのが特徴です。
後期試験を設けている医学部はただでさえすくないのに、定員が少なく、合格できる人数が少ないことから、倍率が高くなるのです。
さらには、2023年度より後期試験を廃止した大学があることと、2023年度の後期試験の日程が特に私立大学の共通テスト利用入試で重なりが多くみられることから、医学部受験生としてはさらに後期試験で合格することの難易度が上がったように感じられます。
2022年度国公立大学倍率ランキング
ランキング | 大学名 | 入試方式 | 出願者数 | 定員 | 倍率 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 山口大学 | 後期 (全国枠+地域枠) |
450 | 11 | 40.9 |
2 | 岐阜大学 | 後期 | 405 | 12 | 33.8 |
3 | 旭川医科大学 | 後期 | 221 | 10 | 22.1 |
4 | 奈良県立医科大学 | 後期 | 1,311 | 60 | 21.9 |
5 | 三重大学 | 後期 | 213 | 10 | 21.3 |
6 | 千葉大学 | 後期 (一般枠) |
401 | 20 | 20.1 |
7 | 佐賀大学 | 後期 | 227 | 13 | 17.5 |
8 | 鹿児島大学 | 後期 | 375 | 22 | 17 |
9 | 秋田大学 | 後期 (一般枠) |
340 | 22 | 15.5 |
10 | 山梨大学 | 後期 | 1,621 | 106 | 15.3 |
10 | 東京医科歯科大学 | 後期 | 168 | 11 | 15.3 |
2022年度私立大学倍率ランキング
ランキング | 大学名 | 入試方式 | 出願者数 | 合格者数 | 倍率 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 久留米大学 | 後期 | 650 | 5 | 130 |
2 | 聖マリアンナ医科大学 | 後期 | 1197 | 11 | 108.8 |
3 | 関西医科大学 | 後期 | 486 | 5 | 97.2 |
4 | 金沢医科大学 | 後期 | 1326 | 15 | 88.4 |
5 | 日本医科大学 | 後期 | 870 | 14 | 62.1 |
6 | 大阪医科薬科大学 | 後期 | 798 | 15 | 53.2 |
7 | 昭和大学 | Ⅱ期 | 1442 | 28 | 51.5 |
8 | 日本大学 | 2期 | 1137 | 23 | 49.4 |
まとめ
全国私立大学医学部と国公立大学医学部の後期日程の入試について、入試に必要な受験科目や入試日程について、2023年度のものを紹介し、解説しました。
受験科目に国語があったり、理科が必要なかったりなど、後期日程は受験科目で特殊な場合も多く見受けられます。
合格者数が少ないため、毎年倍率は信じられない高さですが、前期日程で受験した医学部から合格がもらえなかった受験生もぜひ、後期氏s兼まで受験して医学部合格を諦めないでほしいです。
2023年度についての医学部入試変更点などについての記事もありますので、ぜひ参考にしてください。