帰国子女枠で医学部を目指す
帰国子女枠で有名大学に入学するのは比較的容易に思われていますが、医学部に関しては一般試験よりも難易度が高い試験となっています。
それは、募集定員がとても少なく、全大学の医学部枠を合計しても10名くらいしかならない狭き門となっています。
大学によっては、募集したものの合格者を出していない場合もあるので募集総数がとても少なくなってしまっています。
さらに、帰国子女枠での受験資格は卒業後2年以内となっているので時間もとても限られていしまいます。
何千人もの帰国子女生と競争しておよそ10名たらずの定員を争うのであれば、大検を取得して一般入試で医学部に合格したほうが確実かもしれません。
高い学力と豊富な理系知識が必要
帰国子女枠の入学試験は、大学によってさまざまですが、面接と論文のみの大学もあります。
しかし、論文の中に数学や理科の問題が問われたり、面接で医療知識について質問されたりする場合もあります。
要求されるレベルは、SATReasoningで最低でも2000点、iBT TOEFLで110点以上は必要です。さらに数学・理科2教科の知識はかなりハイレベルまで要求されてきます。
理科については、面接で生物の分野を聞かれたことがある人もいたので、生物・化学の学習が必要でしょう。
海外の医学部を目指す
帰国子女の方なら言葉の問題も無いでしょうし、海外で医師を目指すのも一つの方法です。
ただし、アメリカで医師免許を取得したとしても、そのまま日本で医療行為を行なうことはできません。
まずは、現地の大学で学んだ事が日本の医学教育と同等であるかを試される「医師国家試験予備試験」を受けることになります。
「医師国家試験予備試験」に合格すると「医師国家試験」を受験することができ、国家試験に合格すると日本の医師免許を取得することができます。
ただし、医師国家試験予備試験は外国の医師免許または医学科卒業があるからといって、誰でも受験できるとは限らないので注意してください。
厚生労働省が認めた場合だけとなり、過去に認められたのはアメリカ、カナダ、オーストラリア、中国の医大出身者だけです。
あらかじめ自分の留学する大学が医師予備試験を受験できるか確認することが重要です。
また最近、卒業後日本の医師国家試験の受験資格が付与されるなど、外国の医学校への勧誘や広告を行なっているのをよく目にしますが、厚生労働省は海外医学校卒業者に対して一律に受験資格を認定はしていません。
申請者個人の能力や申請者の出身大学を審査することによって受験資格の認定を行なっている点に注意してください。